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<取材先>海老名こじろう耳鼻咽喉科 井戸光次朗 院長

目次
01:人を笑顔に――自分の根底にある想いを理念に掲げて開業
02:開業1週間で1日100人以上の患者獲得に成功

人を笑顔に――自分の根底にある想いを理念に掲げて開業


──開業を考えたのはいつですか。

井戸●大学に入学したときです。私が医師を志したのは、幼少期に祖父が病気で倒れたことがきっかけでした。自分の無力さを痛感し、自分の手で守りたいと思ったのです。医師を志すにあたり、家族には金銭面で苦労をかけました。
少しでも家計の足しにしようと、高校生のときは、接客業を中心に毎日バイトに励み、その頃から人と接すること、人を笑顔にすることが好きだと気づいたのです。
それを医療に活かそうと考えたとき、より地域とかかわりが深い開業医の道が自分に向いていると思ったのです。

──なぜ耳鼻咽喉科を選んだのか。

井戸●全国的に耳鼻咽喉科医が少なかったことと、外来診療で子どもからお年寄りまで、あらゆる年代層の患者を診ることができたからです。
耳鼻咽喉科は、内科・小児科・感覚系等、一般内科としての面も持ちつつ、頭頚部の外科手術も行う総合診療的な面もあります。また、外来処置で症状を快方に導くことができる科であることに魅力を感じました。

──診療所のコンセプトを教えてください。

井戸●「みんなを笑顔でハッピーにする」です。これは、「人を笑顔にしたい」という自分の根底にある想いからでした。
患者はもちろんのこと、子育て世代のスタッフも応援する診療所にしていきたいと考えています。この理念はスタッフの求人の際にもお話し、共感してくれた方を選ぶようにしています。


──現在地を選ばれた理由を教えてください。

井戸●関東近辺の耳鼻咽喉科診療所をリストアップし、人口対比を調べたところ、神奈川県海老名市は特に耳鼻科医が少なくニーズが高いことがわかりました。また、海老名市が子育て支援に力を入れていたことも、当院の理念と一致していましたので、開業地に決めました。

そんな中、コンサルタントから駅近にあるクリニックモールの案件を聞き、テナントの社長とお会いしたところ、社長が私を気に入ってくださり、運よくモールの一角で開業することができました。
モールには当院のほかに、整形外科、皮膚科、呼吸器内科が入居し、来年には泌尿器科が入る予定です。そのほか、法律事務所と保育園が入っています。


──診療所の広さは?

井戸●77坪です。当院には5つの診察室を配置していますが、今後はそのうちの3つを耳鼻科にし、もう2つを小児科の診察室として対応していきたいと考えています。
モール内には皮膚科も入っていますので、ゆくゆくは、このモールに来れば小児医療を揃って受診できるという形にしていきたいと考えています。


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開業1週間で1日100人以上の患者獲得に成功


──スタート時の集患はどのようにしましたか。

井戸●開業時、テナントの社長をはじめ、医師の仲間など、さまざまな人が当院の宣伝をしてくれたお陰で、多くの人に認知され、開業1週間で1日の患者数100人以上という成果を出すことができました。もちろん、HPやSNS、新聞広告、ポスティング、駅前でのチラシ配り、ラジオ出演など、集患につながるものは何でもやりました。

内覧会では、ただ院内を紹介するだけでなく、子どもを対象に“お医者さん体験会”など、お祭り的な要素を取り入れたところ、大好評で、2日間で計600人以上の方が来院されました。このとき、来院した方に診察券を作成したことも集患につながっています。


当院では、医師1人、看護師2~3人、受付3人、医療クラーク3人の通常8人体制を敷いています。現在は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、1日約60人の患者を診ています。

──今後の目標を教えてください。

井戸●当院では、時短勤務など、子育て中のスタッフが働きやすい環境づくりに努めていますが、今後はその取り組みと、保育園も含めた、「小児科+耳鼻科+保育園」をセットにした運営の形を、ロールモデルとして、ドミナント戦略で広めていきたいと考えています。
そのノウハウを伝えるためのコミュニティをつくり、ゆくゆくはリモートワークも含めた新たな働き方も模索していきたいと考えています。


──これから開業を考えている医師にアドバイスをお願いします。

井戸●開業に至った経緯や自分の根底にあるのは何か――。自分の奥底にある信念や理念に沿った経営を念頭に置いたうえで事業展開していかなければ事業は続きません。
そして、売り手よし、買い手よし、世間よしの“三方よし”の精神で事業展開してほしいですし、私も人に喜ばれることを模索しながら事業につなげていきたいと考えています。

<開業ロードマップ>

2005年

開業を決意。大学入学と同時に開業を決意、開業に向けた経営等を勉強

2018年

物件決定。機材選定交渉・融資交渉

2020年1月上旬

機材搬入・セットアップ

2月1日(土)

2日(日)

内覧会開催

2020年2月3日

開業

制作:㈱日本医療企画

(取材年月:20206月)


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PROFILEプロフィール

井戸 光次朗(いど・こじろう)

●2011年聖マリアンナ医科大学医学部医学科卒業後、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院に入局。その後、聖マリアンナ医科大学病院助教を経て、川崎市立多摩病院で耳鼻咽喉科医長として勤務後、20年2月3日、海老名こじろう耳鼻咽喉科を開業

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