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<著者>澁谷辰吉 一般社団法人医療福祉介護研究協会

危機意識の欠如からルール無視も散見される

経営者の意思決定が全職員に周知徹底されているか。各種書類および記録の分類や整理、保管などがきちんとなされているか。ホームページは定期的に更新されているか。院内掲示は医療関連法規を遵守したものになっているか――。「当たり前のこと」と思われるかもしれませんが、院長は「きちんとできているはず」と思っていても、実際には、意外となされていないケースが珍しくありません。

その大きな理由は2つ。一つは、きちんとしたルールが整備されていないこと、もう一つは、ルールは整備されているものの、きちんと遵守されていないことです。

まず、前者についてはルールを整備することです。下記にある「経営課題抽出チェックリスト」をもとに、各項目にある内容に関してルールを整備してみてください。


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次にルールは整備されているけれど守られていないというケースです。これは開業間もない創業期はもちろん、安定期に入った診療所でも散見されます。

その背景には危機意識と問題意識の欠如があります。診療科や規模によって多少事情は異なりますが、診療所の大半は開業から大体5年ほど経過すると経営は安定期に入ります。5年も経てば診療所の存在地域にある程度認知されているでしょうし、院内の日常業務の進め方も確立しているでしょう。さらに言うとリース契約も満了するからです。


ただ、こうした時期は油断が生じやすい傾向があります。実際、スタッフは決められたルールを順守せず自分のやりやすいスタイルに変更したり、面倒なことは極力避けようとしたりするようなケースもあります。一方、経営者も何事もこれまでどおりやればいいと状況の変化を考えず、経営を甘く考えてしまう傾向があります。


ルールが整備されていない診療所はその整備に向けた参考に、気の緩みが見られる診療所は「溜まった膿をだす」きっかけに、ぜひ次の「経営の課題抽出チェックリスト」を活用してください。

監修:㈱日本医療企画
(取材年月:2020年4月)


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PROFILEプロフィール

澁谷辰吉(しぶや・たつよし)

●1977年、株式会社青木会計入社以降、医療機関の開業支援と経営コンサルティングを精力的に行っている。あおぞら税理士法人顧問、MMPG医療・福祉・介護経営研究所顧問、一般社団法人医療福祉介護研究協会

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