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<著者> 株式会社M&D医業経営研究所 代表取締役 木村 泰久 認定登録医業経営コンサルタント

商業施設や公共施設など、不特定多数が集まる場所は、「感染対策」は必須項目と言えますが、とりわけ医療機関は高い水準での方策が要求されます。来院する人たちはこちらが想像している以上に厳しく見ているもの。裏を返せば、その厳しい要求に応えられれば、さらなる信頼につながります。

目次
01:自動消毒液噴霧器兼体温計を設置する
02:待合室を密にしない
03:ユニットごとに空気清浄機を設置する
04:ゴーグルとフェイスシールドを着用させる
05:グローブのままあちこち触らせない
06:クレンリネスを励行する
07:滅菌消毒機器を強化する

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大が起きて2年以上が経過しました。感染力がひときわ強いとされるオミクロン株の感染拡大によって院内感染対策についての視線は厳しくなっており、患者さんが見て分かるような院内感染対策を工夫する必要があります。魅せる院内感染対策には次のようなポイントがあります。



1)自動消毒液噴霧器兼体温計を設置する

 最近はコロナ慣れして、設置している自動体温計をすり抜けて入る患者さんがいて、「感染対策が甘い」というクレームにつながることがあります。アルコール消毒に関しては、医院側から特にお願いしなくても行う患者さんが多いので、手首で検温する自動噴霧器兼自動体温計を設置しておきましょう。

2)待合室を密にしない

待合室ではソーシャルディスタンスを保つよう、協力を求めるメッセージを表示しておきます。土曜日など家族連れが来院する場合は「密」になることがありますので、車で来院された方には呼び出しベルを渡して駐車場でお待ちいただくなどの対策が有効です。

3)ユニットごとに空気清浄機を設置する

エアロクリーンなど本格的な空気清浄機には高額の費用がかかります。数万円の小型の空気清浄機をユニットごとに設置することで、患者さんは安心してくれます。

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4)ゴーグルとフェイスシールドを着用させる

スタッフは必ずゴーグルとフェイスシールドを着用しましょう。感染対策を実施していることが伝わり、術者自身を守ることになります。施術中に飛び散る水滴には患者の血液や膿、コロナウイルスも含まれています。口と鼻腔はマスクでガードされていますが、目を感染リスクから防護する必要があるのです。

5)グローブのままあちこち触らせない

グローブをつけたままあちこち触り、そのまま口腔内を触ってクレームになるケースがあります。患者さんの目の前で新しいグローブを装着してみせることを心がけましょう。

6)クレンリネスを励行する

クレンリネスは「清潔な状態を保つこと」を意味します。汚れる前にキレイにするのです。また、術者の視点と患者さんの視点では角度や高さが異なるため、患者さんが座る椅子やユニットに座ってチェックする必要があります。トイレも便座に腰かけると見えない汚れに気づきます。患者さんの視点に立って、毎日、毎週、毎月の清掃箇所と方法をルール化しましょう。

7)滅菌消毒機器を強化する

クラスBオートクレーブやウォッシャーディスインフェクターなどの機器を装備することで、滅菌レベルを向上させ、スタッフの負担を軽減することが可能になります。機器はリースや借入を工夫して上手に調達しましょう。そして、ホームページや院内掲示で高度な機器で清潔管理を実施していることを伝えましょう。




監修:㈱日本医療企画
制作年月:2022年3月


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PROFILEプロフィール

株式会社M&D医業経営研究所 代表取締役 認定登録医業経営コンサルタント

木村 泰久(きむら・やすひさ)
1972年、関西大学商学部卒業。同年飛島建設に入社。2002年、 M&D医業経営研究所を設立。同年、文部科学省からLEC東京リーガルマインド大学教授号授与後、同大学教授就任。06年、M&D医業経営研究所を株式会社に改組。13年、公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会歯科専門分科会委員長に就任。

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