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<著者>日本クレアス税理士法人 大阪本部会長 上田久之

医院の安定・拡大には職員の力が不可欠であることは言うまでもありません。ただ、歯科医院界はさまざまな業種のなかでも特に人の動きが激しいことで知られます。そこで力のある職員に長く働いてもらうには、組織の風通しをよくするなど、日頃からの経営サイドの配慮が求められるようです。

歯科医院の職員の採用は日に日に難しくなっており、さまざまな業種のなかでも人の動きが特に激しくなっている市場の一つです。ですから、採用後に即戦力として期待できる人材を確保することは、非常に困難なことになっています。

せっかく採用ができても、職員が医院の一員として働くということに誇りや喜びを持っていなければ、場合によっては院長の意志に反する行動をとりかねません。長く、そしてより良く働いてもらうには、医院の職員としての基本姿勢や規範、モラルなどをあらかじめ示し、十分な理解をはかった上で就労してもらうことが大切です。

目次
01:経営体質の強化のために
02:労働環境の整備とスタッフ満足度
03:スタッフのモチベーションを高めるには

経営体質の強化のために

経営体質の強化には、スタッフの協力が欠かせません。歯科医院を動かすのはスタッフであり、歯科医院が評価されるのもスタッフ次第なのです。また、立案した診療方針や歯科医院のコンセプトを実現するには、スタッフの確保・育成に注力すべきです。そのためには、次のような意識を持って職員育成にあたることが重要となります。

労働環境の整備とスタッフ満足度

スタッフ満足度を上げるためには医院の労働環境の整備が欠かせません。

ただ、いくら労働環境を整備しても、医院のコンセプトをスタッフが理解していなかったり、また理解していても納得して業務に取り組んでいなかったりすれば、想定される成果は得らません。スタッフの満足度を高めることは、これからの歯科医院経営にとっては必須です。より良い歯科医院経営を行うには、生き生きと働くスタッフが不可欠なのです。スタッフ満足は患者満足につながり、ひいては歯科医院に大きなメリットをもたらします。

スタッフのモチベーションを高めるには

モチベーションを高める最も大きな要因は、スタッフの“仕事についての満足”“自分の仕事について認められている”という気持ちです。スタッフに気持ちよく働いてもらうためには、院長のリーダーシップのもと、法律を遵守した基本的な労務管理を実施するとともに、モチベーションを高めるための取り組みが求められます。

スタッフを動機づけるには効果的なインセンティブの設定が必要です。

例として

・毎月患者数の目標値を提示し達成したときは大入り袋を出す

・半年ごとに患者数目標を設定し1割オーバーすると賞与を1割、増額する

などです。

患者数を増やすための対策を実行するとスタッフに負荷がかかるため、院長とスタッフ間のコミュニケーションを良好に維持し、組織の風通しをよくしておく必要があります。朝礼やスタッフミーティングなどを通じて目標の達成度などを発信する、また目標を達成した時には食事会などのイベントを行うなどの非公式なコミュニケーションも有効となります。


監修:㈱日本医療企画

制作年月:20223


ランキング.jpg収入・費用.jpg2202208 サムネ - .jpg開業.jpg202208 サムネ - コピー.jpg

 

PROFILEプロフィール

PROFILE

日本クレアス税理士法人 大阪本部会長

上田久之(うえだ・ひさゆき)
○姫路西高校から神戸大学経営学部会計学科へ。在学中に公認会計士試験に合格。日本の四大監査法人の一角をしめる新日本監査法人を経て、1982年、大阪市中央区にて開業。MMPG全国会常務理事・元歯科部会長、日本歯科医療管理学会会員。

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