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<著者>日本クレアス税理士法人 大阪本部会長 上田久之

開業から一定期間が経過し、患者やスタッフの動線といった実務的な事情をはじめ、雰囲気、果ては土足の可否まで、当初の想定通りに進まないことは十分想定できます。さらなる集患のためにも、「リフォーム」が経営課題に浮上します。注意点を解説していただきます。

目次
01:なぜリフォームが必要なのかを十分に考え、実績がある業者を選定する
02:あらかじめ土足可とするか不可とするか決めておく
03:集患率を上げる
04:カウンセリングスペースの設置

歯科医院を開業し一定期間が過ぎたころ、医院のリフォームを検討されることがあります。その場合のポイントを説明します。



なぜリフォームが必要なのかを十分に考え、実績がある業者を選定する

なぜリフォームが必要なのかをあやふやにしたまま、「なんとなく現状を変えたい」ということでリフォームしてしまうと、無駄な費用だけがかかってしまうことになりかねません。リフォームすべき医院の問題点を十分に洗い出し、実績のある業者と打ち合わせを行いましょう。

特に入口や玄関周りは集患において大事な場所であり、患者さんから見た医院の第一印象が決まると言っても過言ではありません。利用される患者さんのことを思い浮かべながら入りやすい造りを考えてみてください。

あらかじめ土足可とするか不可とするか決めておく

土足可ですと靴を脱いだり履いたりする手間がかからないため、入口からすぐに受付へ行けます。一方、履き替えはどうしても入口に人が集中してしまいます。

衛生面から考えると、土足は泥などの汚れを院内に持ち込んでしまうため、待合室だけでなく治療室も汚れてしまうため、院内を清潔に保つ工夫が必要です。最近ではコロナの影響によりスリッパに履き替えるのが嫌な患者や、女性の場合のブーツなど履き替えにくいため土足可とされる医院が増えています。紫外線で殺菌するスリッパラックが販売されていますので、衛生面を重視するのであればそのようなものを利用することもひとつです。

土足と履き替えでそれぞれメリットとデメリットがありますので、ターゲットにしている患者さんのことを考え、どちらが利用しやすいかで選んでください。

集患率を上げる

患者数の維持・向上はクリニック経営上非常に大きな課題となってきます。この集患率を下げる要因として建物の観点から考えられるものは1.古い 2.暗い 3.狭いということが挙げられます。

長く診療されている間に、建物の経年劣化が進み、このような状況になりがちです。新規の患者さんだけでなく既存の患者さんの来院も含めて集患率を上げるには、リフォームを行う際に上記の要因を改善することを明確な目的とする必要があります。

カウンセリングスペースの設置

特に自費の治療など高額なサービスを提供する場合、他の患者さんの視線等を気にせずに相談できる環境であれば、患者さんにも納得のうえで自費治療を選択していただくことができます。

大きなスペースは必要なく、狭い空間であっても医師と患者さんが並んで座りディスプレイを見ながら説明することで、比較的短時間で信頼関係を築けます。できれば個室的な空間をつくり間仕切りは天井までとして声が外に漏れないように配慮したいものです。

医院のリフォームは「第2の開業」とも言えます。十分な検討を行い集患率アップにつなげましょう。



監修:㈱日本医療企画

制作年月:20223


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PROFILEプロフィール

PROFILE

日本クレアス税理士法人 大阪本部会長

上田久之(うえだ・ひさゆき)
○姫路西高校から神戸大学経営学部会計学科へ。在学中に公認会計士試験に合格。日本の四大監査法人の一角をしめる新日本監査法人を経て、1982年、大阪市中央区にて開業。MMPG全国会常務理事・元歯科部会長、日本歯科医療管理学会会員。

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