<著者> 株式会社ポラリス 代表取締役 森剛士
地域の独自ルールを確認し 適切な人員配置を行う
独立してデイサービス事業を立ち上げる際、必ず考えないといけないポイントがあります。
その一つが人事労務系といわれるものです。
ここではデイサービス開業時の人事労務のポイントについて話します。
通所介護には人員の基準が定められています。国によって必要な資格や配置基準が決められていますが、地方自治体によっては独自のルールを定めていることがありますので、開業を決めたら開業地の地方自治体へ問い合わせるといいでしょう。
人事基準の概略については後程述べますが、デイサービスを経営、運営するにあたって必ず手元に置いておくべき本があります。それが社会保険研究所が出している『介護報酬の解釈』 という本で「単位数表編」「指定基準編」「QA法令編」の3冊からなります。
かなりボリュームがありますが、地方自治体が指導や監査に来る際も、この本を持参しこの本に書かれている内容に基づいてお話をされます。
この本が事業所の事務所に見当たらないと必ず購入するように勧められることが非常に多いので必ず手元に置かれることをお勧めします。
人事基準について
管理者
通所介護のマネジメントをする役割で常勤で1名必要です。資格は特に必要ありませんが地方自治体によって異なることがあります。
生活相談員
生活、相談、指導などの業務を行うソーシャルワーカーです。社会福祉士、社会福祉主事、精神保健福祉士のいずれかの資格が必要です。
社会福祉主事は大学で必要な科目を習得していれば大学の証明をもって社会福祉主事として認められます。
開業後の指導や監査などで社会福祉主事としては認められないと指摘され大変なことになる場合もあるので採用時にはしっかり確認されるといいでしょう。なかには事業所のほうで大学に問い合わせすることが必要な場合もあります。
機能訓練指導員
看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師、鍼灸師のいずれかの資格が必要です。
看護職員
利用定員が10名以上と10名以下で基準が異なります。10名以上の場合、通所介護の単位ごとに専従する必要は全くありません。
利用定員が10名以下の場合、専従の看護職員または介護職員が1名以上必要です。生活相談員か看護職員、介護職員のうち1名は常勤でなければなりません。
上記基準はすべてを網羅しているわけではなく、また地方自治体によって、異なるルールが存在します。
内容については、地方自治体の窓口に必ずお問い合わせください。
監修:㈱日本医療企画
PROFILEプロフィール
森 剛士(もり・たけし)
株式会社ポラリス 代表取締役
外科医、リハビリ医を経て高齢者、慢性期リハビリテーション専門のクリニックを兵庫県宝塚市に開設、ポラリスグループをスタート。地域密着型社会貢献事業として自立支援特化型デイサービスを全国58カ所に展開中。一般社団法人日本自立支援介護・パワーリハ学会理事。一般社団法人日本デイサービス協会副理事長。
〇株式会社ポラリス
兵庫県宝塚市旭町3-9-1
ポラリス本社ビル2F
Tel:0797-57-5753
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