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<取材先>シムウェルマン株式会社 代表取締役 飯村 芳樹


M&Aというと難しく考えがちですが、その実態はどのようなものなのでしょうか。
中小規模の介護事業所のM&Aなどの仲介を行っているシムウェルマン株式会社代表取締役の飯村芳樹さんに、介護事業所がM&Aを行う際のポイントをうかがいました。

目次
事業譲受した場合の利用者・職員のメリットを考える
買った後にも費用は発生する 見えないコストを忘れるな
思いを引き継ぐ重要性を売り手・買い手双方が理解しよう
マッチング後こそ丁寧な対応が必要

1+1=2にならないのがM&A 戦略を立てて、実行すべし


事業譲受した場合の利用者・職員のメリットを考える

事業を譲り受け事業所が一つ増えるということは、112という単純な計算で成り立つわけではないということを頭に入れておきましょう。
利用者と職員さえいれば事業が回るわけではありません。その職員がもともと自社の職員でなければなおさらです。

特に中小の場合は規模の経済ではなく、職員を含めた非常にミクロな顧客との関係性の中で培ってきた、事業所としての魅力が事業の成否を握っているといっても過言ではありません。
仮に事業譲受をして規模を広げたとしても、利用者と職員にどのようなメリットがあるのかを考える必要があります。

たとえば、サービス付き高齢者向け住宅を経営している事業者が力をつけてきた職員をさらに活かしたいと考え、管理職ポストを増やすということを考えた場合に、事業を拡大しそのポストを獲得するということも考えられます。

その場合、サ高住をやっている事業所を選んでもいいし、ヘルパーステーションや訪問看護、デイサービスなどを行っている事業所を選ぶことで元々持っている資源の活用の幅を広げる、といった戦略も考えられます。
ただし、いずれの場合も、共通のビジョンを理解して取り組んでくれるような事業所がパートナーでないと順調には進みませんが……

買った後にも費用は発生する 見えないコストを忘れるな

事業を譲り受ける場合、なんとなくやれそうだというのではなく、最悪のケースを想定した試算をしておく必要があります。

ビジネスが成立する要件を定義して、譲り受ける先の事業所の職員たちの状況を調べる労務のデューデリジェンスをはじめ、財務、法務などのデューデリジェンスをしっかりと行う必要があります。
専門職に頼めばそれなりの費用がかかりますが、そのコストを嫌った結果事業がうまく運ばなければ、多大な損失を被ることになります。

たとえば、譲り受け価格が1,000万円だとしても、事業を継続するためには5,000万円の投資が必要になるかもしれないとの試算が出たとします。譲り受けにかかる総費用が1,000万円と6,000万円では判断が違ってきます。

譲り受け先の事業所の設備投資や新たに加わる職員の教育費用はもちろん、人が丸々入れ替わる危険性等々考えると、採用コストなど含めて5,000万円という金額もあり得る数字です。
ですから、表の見える金額だけで判断するのは危険です。

思いを引き継ぐ重要性を売り手・買い手双方が理解しよう

介護・福祉業界のM&Aの特徴として、売り主が「ご利用者に対する思いを引き継いでくれるのであればお金は気にしません」といった具合に進むケースもあります。

お買い得と言えるかもしれませんが、これは一方で、売り手側の思いを買い手側がしっかりと継承しなければ、うまくマッチングに至らないということです。
仲介役としてもご利用者にとって一番いいのはどうすることか、売り主、買い主のマッチングに気を遣うところです。

マッチングする上では、買い手側は売り手側がどういう思いでどんな介護サービスを実践してきたのか、何を引き継いでほしいのかを把握すること、売り手側はそれらをきちんと伝えることが必要です。

マッチング後こそ丁寧な対応が必要

うまくマッチングできても、新たに加わる職員が買い手側の法人の文化に慣れるまでには1年ほどかかります。
時間も手間もかかりますが、そこをおざなりにすると利用者も離れますし、職員の離職にもつながりかねません。

介護事業所は地域の資源です。ご利用者が困ることがないように、そこは丁寧に対応しています。
中小規模の介護事業者は大規模事業者とは生産性(稼ぎ方)の形態が異なります。地域のご利用者と職員にどのようなメリットを見出すことができるのかに目を向けて、5年後、10年後の事業戦略を描いていくことが何より大切だと思います。



制作:日本医療企画㈱
取材年月:2021年6月



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PROFILEプロフィール

PROFILE

シムウェルマン株式会社 代表取締役 飯村 芳樹

(いいむら・よしき)●株式会社川原経営総合センター経営コンサルティング部門統括補佐を経てシム・コンサルティンググループCEO、シムユニバーサル就労株式会社代表取締役等。日本児童養護実践学会、社会事業創研、介護人材政策研究会、ワゲン医療福祉グループ、リーチ奨学育英会など一般社団法人の理事等を務めるほか、各協議会での講師、神奈川県立保健福祉大学実践教育センター非常勤講師等の教職も務める。

○シムウェルマン株式会社
東京都千代田区麹町3-5-2 BUREX麹町3F
Tel:03-5211-2858

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