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<取材先> 一般社団法人全国介護事業者連盟 理事長 斉藤 正行


――2024年には介護報酬、診療報酬、障害福祉サービス等報酬のトリプル改定が控えていますが、介護事業者が今すべきことは何がありますか?


斉藤
●まずは、介護事業者の方には危機感を強くもっていただきたいと思います。


コロナの状況は2年後であれば一定の収束はしているでしょうが、コロナ対策などで国の借金が膨らんでおり、財政支援が厳しい状況になっているとも、コロナからの復興という名目で積極財政になっているとも、どちらもあり得る状況です。

そのため、報酬改定はマイナス改定もあり得るでしょう。こうした読みをしなければならないと考えています。

 

――トリプル改定はどのように変わるのでしょうか?


斉藤
●単位だけでなく中身も大改定になることが予測されますが、その方向性はこれまでの改定から大体見えてきています。


まず、2021年度の介護報酬改定ではLIFE(科学的介護情報システム)や生産性の向上、自立支援、重度化防止など、新しい考え方が散りばめられています。次期改定ではさらにこれらが推し進められるでしょう。

注意したいのは、21年度改定では、科学的介護推進体制加算など新しい方向性に則った加算が出てきた一方で、わずかながらも基本報酬がアップしたこと。その結果、LIFEの導入などにそこまで積極的に取り組まなくても、経営面では大きな問題は起きませんでした。

つまり、新しい方向性への対応をしていなくても、どうにかなってしまっているのです。しかし、新しい方向性が今後拡充されるのは確かで、今それらに対応できていない事業者は取り残される可能性があります。

だから、科学的介護や自立支援といったことに、介護事業者は本格的に取り組んでいかなければなりません。


――介護事業者が新しい方向性に取り組めない事情には何がありますか?


斉藤
●人材不足が大きな問題であると思います。LIFEの重要性なども知っているが、人が足りていない状況では目の前の業務をこなすことに精一杯で、後回しになってしまうのでしょう。


しかし、LIFE導入などは今までと業務のやり方を変える必要があるため、導入には時間がかかります。だからこそICTを活用したDX化などを進め、生産性の向上を図り、人手不足という環境を変えていかなければなりません。

次の改定までに今からやっておかなければ、導入ハードルは高くなっていくばかりです。

 

――生産性の向上とは、具体的にどういうことを示すのですか?


斉藤
●生産性の向上とはいかに少ないインプットでアウトプットを最大化するか、ということになります。

一般の企業ではインプットを人員、アウトプットを利益と考えます。一方で、介護現場のアウトプットは利益ではなく、サービスの質と人員の定着を意味します。

このことは国もはっきりと示していますが、一般的な用語のイメージが先行し、生産性の向上という言葉に介護現場では眉を顰める人が少なくないのです。サービスの質を高めつつも、職員が無理せずに働けるようにする。それによって仕事の効率も高まり、人材が定着し、さらにサービスの質も高まっていくという好循環が生まれます。

これこそが、介護現場が目指す生産性の向上なのです。このような言葉の意味を理解し、業務に落とし込むことが必要です。



後編に続く

(取材年月:2022年6月)


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PROFILEプロフィール

PROFILE

一般社団法人全国介護事業者連盟 理事長 斉藤 正行

(さいとう・まさゆき)●1978年、奈良県生駒市生まれ。2000年に立命館大学を卒業後、株式会社ベンチャーリンク、メディカル・ケア・サービス株式会社、株式会社日本介護福祉グループで就業。2010年12月、一般社団法人日本介護ベンチャー協会を設立、代表理事に就任。2013年8月に株式会社日本介護ベンチャーコンサルティンググループを設立し、代表取締役に就任。2018年2月、株式会社日本介護総研取締役会長に就任。同年6月に一般社団法人日本デイサービス協会理事長、一般社団法人全国介護事業者連盟専務理事・事務局長に就任。2020年6月、一般社団法人全国介護事業者連盟理事長に就任、同年8月に、一般社団法人日本デイサービス協会名誉顧問に就任。

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