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<取材先>株式会社富士経営総合センター 岩田義明

人的ミスは100%防ぐことは不可能――というのが近年の一般的な考え方のようです。しかし、それをタイプ別に分けて対策を講じ、減らすことは十分、可能です。さらにその対策は現場スタッフ自身に考えてもらうと、より効果的なようです。

目次
01:人的ミスは「ついつい・うっかり型」と「あえて型」
02:歯科医院でのミスに当てはめる
03:スタッフからミス軽減策を出してもらう

スタッフのミスを減らしたい、というお話は、どの院長からも伺います。「せっかくマニュアルを作ったのに」「手順・ルールはあるのに」というフレーズもよく聞きます。人的ミス(=ヒューマンエラー)を100%防ぐことは不可能ですが、減らすことはできます。



人的ミスは「ついつい・うっかり型」と「あえて型」

人的ミスは大きく、「ついつい・うっかり型」と「あえて型」に分けられます。「ついつい・うっかり型」はその名のとおり、意識はしているものの、うっかり、ついついやってしまったミスであり、「あえて型」は決まりを知っていてもあえてやらなかったタイプのミスです。

歯科医院でのミスに当てはめる

スタッフが治療前に「治療する部位を間違えて先生に伝えてしまった」という例で考えてみます。

「カルテで確認するのを忘れて、部位を間違えた」というのは記憶エラーです。

「カルテを確認したが、左右を間違えた」というのは認知エラーです。

「この年齢の子が、乳歯の治療で来るはずがない」と思い込むのは判断エラーです。

「その判断のまま、先生に間違った情報を伝えてしまった」というのが行動エラーです。


このように、ヒューマンエラーは、「記憶する」「認知する」「判断する」「行動する」機能が適切に働かないために起こります。

キャプチャ.JPG

スタッフからミス軽減策を出してもらう

ミスを減らそうと取り組んでいる、ある医院では、ミーティングのなかでスタッフからの意見を出してもらいました。「部位の伝え間違い」については、「カルテを確認する」「サブカルテを確認する」「パノラマも確認する」「患者さんの口の中をよく見る」という対策案が出てきました。

スタッフから出てきた対策を実行し、効果があるかどうかを検証し、さらによい対策がないかも検討することにしています。

参考文献:厚生労働省「生活衛生関係営業の生産性向上を図るためのマニュアル(基礎編)」

制作年月:2022年7月


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PROFILEプロフィール

PROFILE

株式会社富士経営総合センター コンサルティング事業部チーフコンサルタント

岩田義明(いわた・よしあき)
●早稲田大学教育学部教育心理学科を卒業後、リクルートの関連会社で採用時の人の評価から、人事制度の設計など、人事全般を経験。その後経営全般に係る仕事を志向し、経営コンサルティング会社に転職。2011年より現職。現在は医療機関の経営計画作りから、目標を設定、達成のための具体的な行動計画への落し込みまで実施。PDCAサイクルを回すことで改善活動を継続させ、医院の体質から収益性の改善まで幅広く行っている。

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