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<取材先>医療法人隆由会(大阪市都島区ほか)大瀧隆博 院長

2010年、大阪市内で「整形外科おおたきクリニック」を開業した医療法人隆由会では、これまで本院合わせて通算8つの診療所を展開し、そのうち2診療所を分院長に承継売却しています。

昨今では、新型コロナウイルス感染症の流行もあるが、大瀧隆博理事長は分院展開への影響について、「戦略としてはコロナ禍前後で変わっていません」と説明する。

「もちろん、展開する予定だった分院の計画を見直すといったことはありましたし、すでに205月開業で準備が進んでいた7番目の分院に関しては、どうなるか未知数でした。ただ、いざ蓋を開けてみれば、1回目の非常事態宣言下でも特に大きな変化はなく、これまでの分院同様1日130140人と順調に成長しました。分院長になった先生の熱意もあってのことでしょう」


また、分院展開の狙い自体も、一般的な自法人の規模拡大とは少々異なると言います。というのも、患者からのニーズはもちろんですが、大瀧理事長が新しい分院の立ち上げを検討する大きな要因の一つに、「開業志望の医師のニーズ」があるからです。


「1つ目の分院の際は特に承継などは意識しておらず、自法人で運営するつもりで開院しました。ただ、やはり勤務医の先生のなかには将来独立したい思いがある方も少なくありません。それならば、熱意のある先生であれば、最初から承継を前提に分院長になっていただくほうが、分院長は開業に関するリスクを抑えて独立できますし、当法人としても意欲のある医師に来てもらえるといった、WIN-WINの関係をつくれるのではと考え直したのです」(大瀧理事長)


ph - コピー.JPGそのため、同法人が分院をつくるタイミングは、「承継前提で分院長になりたい」という医師の応募があったときです。なお、分院を手放すことによる経営面の影響も懸念されますが、実際には譲渡金による収益を次の投資に回せますし、分院長だけ独立のため退職した場合、次の分院長の募集やそれが決まるまでの運営などの経営課題も出てくるため、結果として経営リスクの低減にもつながっているそうです。


大瀧理事長は、「おそらく、当法人内の各診療所の経営がうまくいっているからこそ、勤務医の皆さんも『自分もやってみたい』と、より独立への気持ちが強くなるのかなと感じています。その気持ちに逆行して定着してもらうよりも、その流れに乗ってしまったほうが物事もうまくいくと思い、実際にこの方針に転換してよかったと思っています。現状は、当法人の規模拡大のための分院展開はまったく考えておらず、熱意のある先生からのニーズがあった際に、随時検討していくつもりです」と語りました。


分院長として働いてもらいながら将来の独立を後押しする、新しいスタイルの分院戦略と言えるでしょう。


(取材年月:20227月)


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