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<取材先> 社会福祉法人あいの土山福祉会 特別養護老人ホーム エーデル土山 介護士長 岩田 秀信



求職者を集めるだけでも苦労が絶えない昨今、「職員の空きが出るまで待ちたい」と入職希望者が列をなしている施設が存在します。それが、特別養護老人ホーム エーデル土山です。
滋賀県ののどかな郊外に建つ特養のどこに、職を求める人たちを惹きつける理由があるのでしょうか。介護士長の岩田秀信さんに聞きました。

目次
入職待機者が続出する6つのポイント
離職率40%から働き方改革を発起

入職待機者が続出する6つのポイント

社会福祉法人あいの土山福祉会が運営する特別養護老人ホーム エーデル土山は、滋賀県の南部、甲賀市土山町に位置します。開設は1999年4月。従来型35床とショートステイ5床に加え、ユニット型を30床併設しています。

そんな同施設では、2021年10月現在15人以上が入職待ちだと言います。
「入職の応募があった時点で、職員が空くまで待つのか、一旦(応募を)取り下げるのかを確認します。そして、『待つ』と答えた人には一度施設見学をし、入職の意思を再度確認しています」と、岩田さんは説明します。

入職待機者がいたこともあり、2020年開設した地域密着型特別養護老人ホームリトルブックも、募集から1カ月で職員が揃いました。

同施設が掲げる“入職待機者が続出するポイント”は6つあります。
それが、「ワークライフバランス・働きやすい環境」「負担のかからないケア」「スタッフの健康促進」「スタッフ特典」「待遇・福利厚生」「キャリアアップ、育成」です。

まず、「ワークライフバランス・働きやすい環境」についてです。

同施設では、残業ゼロとともに、1日の勤務時間は7.5時間、年間休日は120日を実現しています。会議や研修は勤務時間内に行うとともに、定時になったら帰るよう促すなど、残業しない仕組みを作っています。
また、余剰人員を確保し配置に余裕を持たせることで、有休が取りやすい環境を整備。取得率は80%だそうです。

「負担のかからないケア」では、移乗用リフトの導入や、自動体圧分散式エアーマット、自動窓拭きロボなども使用し、スタッフの負荷や疲労の軽減に繋げています。

また、「スタッフの健康促進」では、スタッフ専用のフィットネスジムを設置。酸素カプセルも置くなど、スタッフの疲労回復に寄与しています。

「スタッフ特典」の中身は年1回の社員旅行ですが、日帰り旅行や国内・海外旅行など複数のコースから、気の合う職員同士で4名程度のグループを組み、好きなコースを選んで旅する仕組みです。

「待遇・福利厚生」では、年収450万円以上(介護福祉士経験10年以上の目安)を打ち出すとともに、正社員の定年を70歳とし、60歳以降の昇給も保証しています。

6つ目の「キャリアアップ、育成」では、「プリセプターシップ」と呼ばれる教育制度を採用しています。年齢の近いスタッフが新人職員の指導を、約2カ月間マンツーマンで行なった後、1年間ペアを組み、成長を促す仕組みです。

求職者が魅力を感じる点について、「残業がないことや、腰痛を抱えない介護を徹底している点。また、長めの連休が取れるのも理由の一つのようです。給与面も魅力的だと聞いています」と、岩田さんは推察します。

同施設では、求人サイトなどに情報を掲載していないため、ホームページからの応募が多いと言います。そのため、職場環境などをホームページ上で全面に押し出し、関心を引かせるように工夫、応募者のほとんどは中途採用で、地域も広島や名古屋、大阪など多方面です。

「中途の応募者は介護未経験が少なくありません。これは、未経験でもしっかり指導する当法人のシステムが、評価されたからだと思っています」と岩田さんは話します。


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職員が自作したホームページ。介護施設らしくないデザインが目を引く



離職率40%から働き方改革を発起

開設当初は職場環境がひどい状態だった、と岩田さんは振り返ります。
「長時間労働が常態化し、サービス残業なども多く、労働基準監督署から是正勧告を受けたほどでした。その当時の離職率は40%に上っていました」

こうした事態に強い危機感を抱き、改革を押し進めていったのが、同施設の施設長の廣岡隆之さんです。
当時、事務局長だった廣岡さんは自身が子育て中だったこともあり、今でいう働き方改革をスタートさせ、まず残業をなくすことから取り組んだと言います。

働き方改革は、廣岡さんが施設長となったことで加速。介護施設における主な3つの離職理由「残業」「腰痛」「メンタル不調」をなくす「トリプルゼロ」の取り組みを推し進めました。改革の根底にあるのは「スタッフファースト」の考え方です。

働きやすい環境を実現し、職員の定着率を上げることで入居者に対するケアも充実し、施設の収益増につなげることに成功。同時に、ホームページや研修テキストを施設で独自に作成。浮いた経費を職員の給与等に還元しました。


学生に向けた介護の魅力発信にも注力する同施設。地域の中高生対象の職場体験に加え、小学生の施設訪問も実施しています。

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小学校で出前授業を行い、介護機器の体験をしてもらうことも



「利用者と交流してもらったりと、介護の楽しさや面白さを伝えています。実際、見学に来た生徒がその後、職員になったこともあります」と手応えを話す岩田さん。

同施設の快進撃は止まりそうにありません。

制作:日本医療企画㈱
取材年月:2021年10月



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PROFILEプロフィール

社会福祉法人あいの土山福祉会 特別養護老人ホーム エーデル土山 介護士長 岩田 秀信

1996年に法人を設立、翌1997年にデイサービスセンター エーデル土山を開設し、「小さな安心から大きな安心へ」を理念に掲げ、特別養護老人ホーム、ショートステイ、グループホーム、ケアプランセンター、地域密着型特別養護老人ホームを運営している。

〇特別養護老人ホーム エーデル土山
滋賀県甲賀市土山町北土山2062
TEL:0748-66-1911

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