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<取材先>株式会社クリュートメディカルシステムズ 代表取締役 江口 哲也 社長

より気軽な緑内障検査の実施を目的に開発された、株式会社クリュートメディカルシステムズの卓上型視機能評価機「アイモvifa」。
従来の検査所要時間を大幅に短縮し、スタッフの労力を減らし、患者さんの負担も軽減する、まさに「三方よし」の製品となっています。しかし、これが実現するまでには、同社によるさまざまな試行錯誤がありました。
後編では、そんな「アイモvifa」の開発ストーリーをご紹介します。

>>前編 「今後も増加する緑内障検査のニーズ 、卓上型視野計「アイモvifa」がより効率的な検査を提供」



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<㈱クリュートメディカルシステムズが開発した「アイモ vifa」>

従来機で得られた知見が「アイモvifa」に活かされた

 “暗室がなくても検査ができる視野計”。このコンセプトのもと同社が最初に開発・販売したのが、「アイモvifa」の前身である「アイモ」です。

これは、ヘッドマウントディスプレイ型の視野計で、患者が頭部に装着することで外界の光を遮断。表示されるプログラムに沿って検査すれば、暗室・スタッフ付き添いなしでもスムーズに検査できるという設計でした。


「アイモ」の発売後、導入した眼科ユーザーからは検査プログラムの精度や、スタッフや暗室が必要ない点など、想定していた課題に対する一定の評価が得られました。しかし、一方で以下のような新しい課題もいくつか寄せられました。

 

①事前準備の手間

従来の「アイモ」では、瞳孔間距離や焦点位置などを調整するためのダイヤルがついており、検査前にスタッフが患者ごとに手動で調整する仕組みでした。ダイヤル調整自体は難しい操作ではなく、慣れればスムーズにできたようですが、そうした新しい作業を覚えるのが手間だという、現場スタッフからの声もあったようです。

 

②機器の重量

「アイモ」には、光学系やコンピュータなど、必要な機器やプログラムがすべて本体に搭載されていました。「アイモ」1台で完結するのがメリットですが、総重量が約1.8kgありました。従来の暗室検査より、はるかに短時間で場所を選ばず検査できる半面、「患者さんに装着してもらうには少々重い」といった意見が寄せられたのです。

 

そこで、こうしたユーザーからの意見をもとに、同社では後継機の「アイモvifa」の開発過程においてハード・ソフトの両面から試行錯誤を実施。これらの課題解決に取り組みました。


まず、ハード面では、“暗室がなくても検査ができる視野計”という当初からのコンセプトはそのままに、ヘッドマウントディスプレイ型ではなく、患者が機器を覗き込むことで光を遮断し検査する卓上型視野計へとデザインを変更しました。これにより、患者にかかる負担を低減したほか、「アイモvifa」の重さ自体も軽量化に着手。総重量は「アイモ」の半分近くまでカットできました。



210908_005 - コピー (2).jpg<暗室不要。設置場所を選ばないため、換気の良い明室でも検査が可能>
imovifa_point_FP - コピー.jpg<両眼解放。アイパッチでの遮蔽が不要で、両眼を開いたまま視野検査が可能>


ソフト面では、たとえば、「アイモvifa」の内蔵カメラが患者の眼球の動きや位置を検知。その情報から患者の瞳孔間距離や焦点位置を調整できるように、検査プログラムをアップデートしました。このように、従来はスタッフが操作しなければならなかった手順の自動化に努めたことで、かかる手間を省略しました。


操作パネル - コピー.png「imo vifa」 ユーザーインターフェース>

江口代表取締役は、「ユーザーの皆様からのご意見のもと、『アイモvifa』の開発・販売に至るまで、約4年かかりました。順調に開発が進んだかといえばそうではなく、機能を改善するためにレンズなどのパーツを大きくしたいが、そのうえでコンパクトにするにはどうすればいいか、検査の精度を保ったまま自動化・効率化するためのプログラムの改善──など、部品1つの位置も緻密に配置しました。プロフェッショナルである当社のエンジニアたちの試行錯誤が、実を結んだ結果です」と振り返りました。


眼科診療所の生の声、そして同社の開発陣の試行錯誤によって生まれた「アイモvifa」。

ぜひ、効率的で質の高い緑内障検査に役立ててはいかがでしょうか。

制作年月:2022年9月26日


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PROFILEプロフィール

PROFILE

株式会社クリュートメディカルシステムズ 

代表取締役 江口 哲也 社長

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