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目次
01:皆様は税務調査が入る確率についてご存知でしょうか。
02:個人医院では必要経費の参入は、「業務の遂行上必要であること」が求められる
03:医療法人の必要経費算入の考え方
04:具体例による説明
05:まとめ

皆様は税務調査が入る確率についてご存知でしょうか。

税務調査が入る確率は、法人は3.1%、個人は1.1%と、比率だけをみると、医療法人を設立した方が、税務調査に入る可能性は高いように見受けられます。(参考 実調率の推移より 国税庁)

税務申告は、所得税や法人税などの税金は共通して納税者自らが申告を行う「申告納税方式」が採用されており、申告した金額に根拠を備えているという前提で所得の申告を行います。簡単に所得と言えば、収入-費用で計算されますが、税務調査ではまさにこの収入-費用に計上されている金額が根拠を備えた適正なものかどうかを見る手続きになります。

税務調査の上で重要なことは、そもそも申告納税方式は根拠を備えている所得を前提に納税者が申告されているわけですから、税務調査でそれを備えていないと立証すべきは税務署側ということになります。(国税通則法24条)

要するに、納税者が適正であると言って申告した内容についてケチをつけるのであれば、間違っているという事実を証明するのは原則として税務署側だということです。


個人医院では必要経費の参入は、「業務の遂行上必要であること」が求められる

しかしながら、個人医院の場合は少し状況が異なります。それは、個人医院の税金である所得税において必要経費に参入するためには、「業務の遂行上必要であること」が求められているからです。

過去の裁判例では、

業務に関連しているか否かは家事費との判断に極めて微妙な事実認定が必要であり、かつ、業務関連性に関する証拠資料は納税者が自ら保有していること

必要経費は納税者に有利な事実であること

上記、2点を理由に個人医院自らが立証すべきとしたケースがあり、現在の税務調査実務の中でも当たり前のように主張されます。

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医療法人の必要経費算入の考え方

一方、医療法人はその点、業務関連性は問題になりにくいです。

なぜなら医療法人は、そもそも設立動機が業務を行うことであり、この医療法人が行う行為は全て業務に関係あると推定されるからです。
両者を比較すると、根拠を立証するのはあくまで税務署側ですが、個人医院の場合は業務関連性について納税者側に立証責任の転嫁が行われることから、医療法人の場合より、納税者が立証しなければならないことが多いということになります。


具体例による説明

実務的にどのような場面で影響がでるかという点について例を挙げて説明します。

交際費について税務調査で指摘をされた場合を考えてみます。

例えば、飲食に使用した金額については交際費として費用処理をすることになるのが通常です。その際、支払いの事実については領収書などの保管で確認可能ですが、個人医院の場合、業務関連性に関して税務調査官から求められ、飲食を共にした相手が本当に業務上必要な相手だったかを客観的妥当性をもって立証が出来なかった場合、必要経費として認められず経費から除外されてしまうことになります。

対して、医療法人の場合、業務関連性は問題になりにくいので、領収書の保管がされてあれば否認されることはあまりないと考えられます。それは、医療法人が事業活動をするために設立された組織であり、その医療法人が費用処理さえすれば税務署が立証責任を負っているので、金額の大きさにもよりますがあまり深追いされないというのが現実だからです。税務調査は事前通知の段階でおおよその期間が決定され、調査官も期間内におおよその内容を検討しないといけないため、ポイントを絞って調査内容をピックアップするという調査方法もこの点に関わっていると思います。


まとめ

以上のように、税務調査の割合だけをとれば、医療法人は個人より高いですが、いざ税務調査が始まると、立証責任が納税者側に転嫁されるケースが少なく、納税者の負担としては医療法人の方が軽いケースが多いです。現在個人で事業を行われている方の中にも過去の税務調査で業務関連性が問題になった方も多いと思います。税務調査の負担を少なくしたいとお考えの経営者の皆様は一度弊社までご相談ください。

 

(医療法人の節税についてもっと知りたい方はこちら)

 

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制作年月:2023年4月25日

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PROFILEプロフィール

PROFILE

米本合同税理士法人 大阪事務所 第二事業部部長 

税理士 大川 智弘

【経歴】
1988年 大阪府松原市出身
2007年 大原簿記専門学校入学
2009年 税理士試験合格(同年最年少合格)
同年   米本合同税理士法人入社
2011年 税理士登録
2012年 医療法人移行の全実務(清文社様)執筆メンバー
2014年 株式の相続税評価額についての記事を執筆(納税通信様)
2015年 認定医療法人制度についての連載記事を執筆(納税通信様)
2021年~ 三井住友カード法人カード向けDM「三井住友カード Biz」にてコラム連載中
2022年 沖縄県南部地区医師会報にて認定医療法人制度についての記事を執筆
自社ホームページでもコラムを毎月連載中
各所にて認定医療法人・医療法改正・医療法人成りセミナーを実施
大原簿記法律専門学校にて税理士試験合格セミナーの講師担当経験あり
現在は認定医療法人移行コンサルを中心に医療法人の税務・法務面からのトータルサポートに従事。
担当経験のある顧問先の所在地は東京都・愛知県・大阪府・兵庫県・和歌山県・岡山県・島根県・福岡県・大分県・沖縄県

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