• Facebook
  • Twitter
  • LINE

<取材先>池上コスモス皮膚科 村田奈緒子院長

目次
01:ターゲットであるファミリー層の多い立地を選択
02:随所にコロナ対策を盛り込み患者の安心感につなげる
03:村田院長に聞きました 開業Q&A

ターゲットであるファミリー層の多い立地を選択


――開業を考えるようになったきっかけは何ですか。

村田●実は私自身、開業は考えていませんでした。臨床自体は好きでしたが、人材マネジメントなどの経営面に関しては性格的に向いていないと思ったからです。ただ、勤務医として診療所に勤めるなかで、どうしても残業が増えてしまい、家に帰るのは夜9時すぎ。私には4歳の子どももいますので、このまま仕事を続けるかどうか悩んでいました。

そんなとき、内科医の夫から、「自分が経営面を担うから開業してみては」と提案されたのです。それならば、ある程度、時間をコントロールできる働き方ができると思い開業を決意しました。


――
現在地を選ばれた理由を教えてください。

村田●夫がネットを使って、山手線界隈とその近辺で競合が少ない10カ所の土地をピックアップし、そのなかから実際に2人で訪れて、直感で決めました。決め手となったのは大きく2点です。


1つは、駅から3分と好立地な場所で、新築の医療モールだったこと。
もう1つは、保育園が多く、ターゲットとなるファミリー層が多かったからです。


実は、当院のある医療モールが建てられる2年前はこの土地に繁盛していた皮膚科がありましたが、なくなってしまったため、通院していた患者さんはほかの地域に行かざるを得なくなり困っていたそうです。そこに運よく私たちが入れたので、そういった患者さんの受け皿になりたいと考えています。

随所にコロナ対策を盛り込み患者の安心感につなげる


――開業準備で苦労した点は。

村田●やはり新型コロナウイルスの影響で配送関連が滞ったことが痛手でした。土地を決めたのが2月で、ちょうどコロナが流行し始めた時期でしたので、早めに準備を進めていましたが、それでも6月に頼んだプリンターが9月に届く事態となり、苦労しました。

新型コロナ対策として、設計を変えたところもあります。1つは入口の洗面所です。当初は物置場所にしようと考えていたのですが、衛生面を考えて設置を決めました。

もう1つは換気システムです。普通のものより機能が優れているものを選んでいます。そのほか、感染対策として、入口にサーモカメラを導入したり、非接触ということで、カード決済、QR決済に対応したキャッシュレスを導入したりしています。

uketuke kosumosu.PNG


――
ハード面でのこだわりはありますか。

村田●予約システムは絶対に入れようと開業を決めたときから考えていました。現在、当院では「matoca」という予約管理システムを導入しています。これは、多くの方が利用している「LINE」で順番待ちの発行・通知ができるシステムで、待合室が混雑しているときは外出が可能です。新型コロナ対策としても期待できます。


――
スタッフはどのようにして集めましたか。

村田●求人サイトで募集し、面接もオンラインで行いました。現在のスタッフ数は、受付2人、事務1人、看護師2人、の4人です。


――スタート時の集患は。

村田●チラシを配るくらいで、特別なことはしていません。新型コロナもありましたから内覧会も行いませんでしたが、開業初日に63人の患者が来院したのです。これは嬉しい誤算でした。

ただ、私もスタッフも業務に慣れておらず、患者さん全員が初診ですので、かなり時間がかかってしまいました。その後も患者さんはコンスタントに来ていただいています。

今後はHPを充実させていきたいと考えています。


――
今後の目標を教えてください。

村田●近隣に皮膚科がないことから、患者さんから「この地域に皮膚科ができてよかった」との声をいただいています。それが本当にうれしいです。「池上だったらコスモス皮膚科がいい」と言ってもらうのが今後の目標です。

村田院長に聞きました 開業Q&A


Q1:
業者の選定は?

融資などの交渉はコンサルタントに頼みました。機器や建築関連は私と夫で副院長の村田諭孝夫と行い、ネットワーク環境の整備は業者を通さず夫がすべて行いました。

Q2:最も高額な設備は?

炭酸ガスレーザーと、最新の紫外線治療機器です。2つ合わせておよそ500 万円です。


Q3:開業初日の患者数は?

63人です。特別な集患を行わなかったのに、これだけの人が集まったのは嬉しい想定外でした。それだけニーズが高かったのだと思います。


<開業ロードマップ>

2019年9月

開業を決意し、コンサルタント決定

2020年2月

土地決定

2020年9月1日

開業



監修:㈱日本医療企画
(取材年月:20202月)


ランキング.jpg202208 サムネ 1.jpg2202208 サムネ - .jpg202208 サムネ - 3.jpg202208 サムネ - コピー.jpg

PROFILEプロフィール

PROFILE

村田奈緒子(むらた・なおこ)

●奈良県立医科大学医学部医学科 卒業後、横浜市立大学附属病院、相模原病院、横浜南共済病院に勤務。その後、レーザー治療の症例豊富な埼玉県内皮膚科・美容皮膚科クリニックやおくだ皮膚科クリニックに勤務。2020年9月1日、池上コスモス皮膚科開院。日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本アレルギー学会、日本美容皮膚科学会、日本小児皮膚科学会、日本レーザー医学会所属

URL

関連サービス

👉「リース」をお考えの方 シャープファイナンス(リース)

大型医療機器から院内設備、小型のサーモカメラまで、あらゆる設備をリース、立替払にてご契約できます。リースであれば費用が平準化され、コストの把握が容易になります。リース、立替払いによる資金調達を検討されている方は豊富な取引実績がある(医科/22,000件、歯科/約28,000件)シャープファイナンス【芙蓉リースグループ】に是非ご相談ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE